Wiiリモコンプラス バラエティ
『Wiiリモコンプラス バラエティ』発売から13年。Wiiモーションプラスの真価を示した一本を振り返る
概要
2011年7月7日、Wii向けに発売された『Wiiリモコンプラス バラエティ』は、Wiiのモーションコントロール技術の進化を体現する一本として登場しました。前作にあたる『はじめてのWii』が2006年に発売されてから約5年ぶりの新作であり、Wii本体のライフサイクルが終盤に差し掛かる時期に、改めてWiiリモコンプラスの持つ精緻な操作性をアピールする役割を担いました。
当時のゲーム業界では、任天堂のWiiが切り開いたモーションコントロールの波が定着しつつあり、他社からも同様の技術を用いたデバイスが登場していました。そうした中で任天堂は、Wiiリモコンにジャイロセンサーを内蔵した「Wiiモーションプラス」を一体化した「Wiiリモコンプラス」を投入。この新しいコントローラーの性能を最大限に引き出し、プレイヤーにその可能性を体験させることを目的として開発されたのが本作です。Wiiの性能を活かし、より直感的で没入感のある操作を実現する、その集大成とも言える位置づけでした。
特徴
『Wiiリモコンプラス バラエティ』は、Wiiリモコンプラスの機能を存分に活用した12種類のミニゲームを収録しています。本作の最大の特徴は、Wiiモーションプラスが実現する1対1の動きの再現性、すなわちプレイヤーの腕の動きやコントローラーの傾き、ひねりといった細かな動作をゲーム内に正確に反映させる点にありました。
例えば、Wiiリモコンプラスを懐中電灯に見立てて画面外の空間を探索し、現れるゴーストを捕まえるという、空間認識能力と精密なポインティングが求められるゲームが展開されます。「スキージャンプ」のようなミニゲームでは、Wiiリモコンプラスを両手に持ち、体勢を制御しながらジャンプのタイミングと着地姿勢を調整することで、実際のスキージャンプに近い感覚を味わうことができました。また、Wiiリモコンプラスを銃に見立てて狙いを定め、風船を撃ち落とすという、ポインティングの正確さが試されるシューティングのようなミニゲームもあります。
これらのミニゲームは、それぞれ異なるアプローチでWiiリモコンプラスのジャイロセンサー、加速度センサーといった複合的な機能を活用しており、プレイヤーは多角的にその操作感を体験することができました。単なるボタン操作では実現できない、コントローラーそのものを動かすことで生まれる新しいゲーム体験を提示し、Wiiリモコンプラスの持つポテンシャルを広く知らしめる役割を果たしたのです。Miiを操作キャラクターとして採用することで、プレイヤー自身がゲームの世界に溶け込むような親近感も演出されています。
エピソード
本作は、Wiiリモコンプラスの普及と、その機能に対する理解を深めるための戦略的なタイトルでもありました。発売時には、Wiiリモコンプラス本体が同梱されたパッケージも用意され、まだWiiリモコンプラスを所有していないユーザーが、この新しいコントローラーと対応ソフトを同時に手に入れる機会を提供しました。これは、Wii本体の普及に大きく貢献した『Wii Sports』や、Wiiリモコン同梱版として販売された『Wii Play』の成功体験を踏襲したものであり、新しいデバイスの導入を促す任天堂の販売戦略の一環として位置づけられます。
Wiiモーションプラスは元々、Wiiリモコンの拡張デバイスとして登場しましたが、後にWiiリモコンプラスとして一体化されました。この一体型コントローラーの普及と、その精度の高さをプレイヤーに直感的に伝えるため、Wiiのモーションコントロール技術の到達点を示す重要なタイトルとなりました。
締めくくり
『Wiiリモコンプラス バラエティ』は、Wiiのモーションコントロール技術が成熟期を迎えた時期に、その真価を改めて示す一本として多くのプレイヤーに体験されました。Wii U本体では、Wii互換機能を利用して本作をプレイすることが可能です。しかしながら、現在のNintendo Switch Onlineサービスでは、Wiiのタイトルは配信されておらず、本作をプレイするには当時のWii本体とソフト、そしてWiiリモコンプラスが必要となります。